美容鍼灸で来院される方のお悩みで多い物の中に「ほうれい線」が有りますが、

その下、口元の辺りに出来るシワを気にされる方もいらっしゃいます。

これは「マリオネットライン」と呼ばれます。

 

マリオネットラインとは

マリオネットラインとは、口元から顎にかけて出来るシワの事です。

鼻から口元にかけて出来るほうれい線に対して

「第二ほうれい線」「二重ほうれい線」とも呼ばれます。

口元がたるむ事によって出来てしまいます。

マリオネットとは、操り人形の事。

口が動くようになっているので口元に切れ目が入っています。

それと同じように見えるシワなのでこう呼ばれます。

40代以降に目立つようになることが多いです。

 

 

 

あるとどうなる?

ほうれい線は人相学的にはその方の経験や貫禄を表す物、というのは以前ご紹介しました。

また、口元まで長く伸びたほうれい線は長寿の相とも言われます。

シワというのは人相学的には必ずしも悪い意味ばかりではありません。

 

しかしながら…

口元なで伸びたほうれい線、そして口元から始まるマリオネットライン。

途中で切れているともいえるマリオネットラインがある相はあまり良くない相です。

さらに、くっきり入ったほうれい線、口元から伸びるマリオネットライン、

見た目年齢ではかなり損をしてしまいがち。

ほうれい線が全くないのは若いというより、貫禄が無くなって幼く見えてしまったりしますが、

マリオネットラインはやはり見た目年齢+αで老けて見られてしまいます。

 

 

出来る原因

筋肉の衰え

大きな原因は筋肉が衰えるからです。

具体的には

広頚筋の弱化

口角下制筋の拘縮

小頬骨筋・上唇挙筋の弱化

口輪筋の拘縮

が関係します。

 

広頚筋は顎から首にかけて表面にある筋肉で、

人間ではそれほど活発に動く筋肉ではありませんが、

弱くなると首のシワやたるみの原因になります。

口角下制筋はその名の通り口角を下方へ引く筋肉で、

拘縮する事で口角を引き下げます。

小頬骨筋・上唇挙筋は頬と上アゴの皮膚を引き上げ、

弱化すると頬のたるみの原因になり、

口輪筋は口を閉じる筋肉で、

拘縮するとシワが目立ちます。

 

なぜ筋肉が拘縮したり、弱化したりするかというと生活習慣が関係します。

※咀嚼しない(柔らかい食べ物が好き、良く噛まない)

※会話が少ない、あまり笑わない

※運動の習慣がない

※頬杖をつく癖がある

※姿勢が悪い

※かみ合わせが悪い

等が有ります。

しっかり筋肉が使われていないと弱くなり、

弱くなった筋肉は硬くなりやすく、

いずれにしても筋肉の働きが悪くなります。

 

 

脂肪の下垂

新陳代謝の低下により皮下脂肪が肥大化したり、

上記の通り筋肉の働きが悪くなったりすると皮膚や脂肪を支えられず、

脂肪が下がるとたるみ、シワが出来ます。

 

肌の乾燥、弾力低下

たるんできた所の肌の弾力が無くなっていたり、

乾燥肌だったりすると、シワが出来やすくなります。

お肌の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンといったタンパク質が

お肌の弾力を保つ働きをしています。

このたんぱく質を作り出すのは真皮層にある線維芽細胞ですが、

この細胞は紫外線によるダメージや加齢、ストレスなどによる影響で、

細胞自体の数が少なくなったり、働きが悪くなったりします。

その結果、コラーゲンやエラスチンが減少し、お肌の弾力が低下するのです。

 

 

 

 

対策

保湿

マリオネットラインも含め、シワの原因の一つは乾燥肌です。

お肌の水分量だけでなく、乾燥を防ぐ皮脂の量も加齢や生活習慣によって減少します。

日頃のお肌ケアで水分と脂分を補って乾燥肌を防ぎましょう。

乾燥はシワだけでなく、くすみやシミの原因にもなります。

 

食事

タンパク質は体内で分解されてアミノ酸になります。

アミノ酸は体内でコラーゲンやエラスチンが作られる際の材料になります。

また、ビタミンCと鉄分はコラーゲンの生成を促進する働きが有ります。

 

表情筋のエクササイズ

「あいうえお」と声に出しながら口を動かします

単に口を動かすだけでなく、

日頃使っていない筋肉を意識して動かすようにして行います

 

あ…口を大きく開けながら「あ」と声に出します

アゴだけで開くのではなく、上唇もしっかりと上げて開きましょう

 

い…「い」と声に出しながら口角を横へ開きます

 

う…「う」と声に出しながら口をすぼめてとがらせるように出します

 

え…「え」と声に出しながら、口角を横へ引きつつ斜め上に上げます

 

お…「お」と声に出しながら口をすぼめて前に出します

鼻の下を伸ばすように意識をしましょう

この時、額にシワが出来ない様に気を付けてください

 

一言ずつ区切って行うのでなく、「あ~い~う~え~お~」というように

連続して行いましょう。

 

これにより、弱くなった筋肉を鍛え、硬くなった筋肉をストレッチする効果が有ります。

それだけでなく、血液循環も良くなるので、肌の新陳代謝も良くなり、

お肌のハリも改善するのでシワが目立たなくなります。

寝ている間にお顔の筋肉も硬くなっているので、

朝起きて行うとお顔の筋肉もスッキリして血行も良くなるのでお勧めです。

 

美容鍼灸での効果

上田式美容鍼灸Ⓡでは、まず体の状態を整え、その上でお顔に鍼をしていきます。

体内の状態がお顔に現れるので、体のバランスをまず整える事が大切です。

そしてお顔にも大量に鍼をする必要はありません。

原因となっている筋肉に対して、

拘縮して固まっている筋肉は柔らかくするように、

弱くなっている筋肉は働きを良くするように刺激する鍼をしていきます。

必要な筋肉に対してピンポイントで鍼をするので、お顔にする鍼は少ない数で済みます。