日常生活の中では日光だけでなく様々な光が有ります。
その中で、美容と健康に関わる「ブルーライト」についてお話します。
ブルーライトとは?
光には紫外線、可視光線、赤外線などの種類が有ります。
美容を気にされる方にとっては何といっても紫外線でしょうか?
詳しくはこちらをご覧ください。↓
油断していませんか?日焼け止めは一年中必要です
赤外線にもいくつか種類が有りますが、生活に馴染みが有るのはこたつなどに使われる温かい遠赤外線でしょうか。
赤い光でいかにも温かそうですが、実は赤外線には色は有りません。
可視光線とは目に見える光です。
その中で波長が380~500㎚の物をブルーライトと呼びます。
エネルギーが高い光で、太陽光線だけでなく蛍光灯やLEDライトなどに含まれています。
実は、美容と言えば紫外線だけに注意をしていればよいというものでは無く、このブルーライトも人体に様々な影響を与え、美容にとっても悪影響がある光です。
ブルーライトの健康への影響とは?
私たちの生活の中で特にブルーライトを多く発するものと言えばLEDが挙げられます。
LED照明は蛍光灯など他の照明に比べて長持ちする事と消費電力が少ない事から普及が進んでいます。
そんな悪影響が有る光を浴び続けてしまっている…?
と不安にさせてしまっていたら申し訳ありませんが、通常の照明として使用している分には心配ありません。
一番怖いのは「目」です。
液晶画面の中ではLEDが発行しており、その光に含まれるブルーライトは、至近距離で見る事が多く人体への影響が問題視されています。
網膜疾患
ブルーライトが目に入った時、他の光と違い網膜や網膜の黄斑部にまで届いて吸収されるという特徴があります。
例えば、紫外線の多くは表面の角膜で吸収されます。
紫外線にも網膜まで届くものは有りますが、ブルーライトは角膜や水晶体を通過するため網膜に与える影響が大きいです。
網膜にまでブルーライトが届くと、そこで活性酸素を発生させます。
この活性酸素が網膜にダメージを与えてしまいます。
このダメージが蓄積する事により、網膜の疾患のリスクが高まり、加齢性黄斑変性症という失明の原因にもなる疾患を引き起こす事も有ります。
眼精疲労
ブルーライトの特徴として、散乱しやすいという点が有ります。
液晶画面の像がぶれたりチラついたりしやすく、まぶしく感じてしまいます。
チラつく映像は何度もピントを合わせようと調節する為に非常に疲れます。
したがって、長時間至近距離でパソコンやスマホを見ている事は非常に目が疲れやすく、眼精疲労により体への不調を来す事があります。
睡眠障害の恐れ
ブルーライトを長時間浴びる事により、体内ではメラトニンの分泌が抑制されます。
メラトニンは睡眠ホルモンと言われ、メラトニンの分泌が増えると眠くなり、少ないと目が覚めます。
人間の体には体内時計が有り、睡眠と覚醒を調整しています。
昼間は日光を浴びる事でメラトニンが抑制され、その後夜になって自然と眠たくなるように身体はバランスをとっています。
このリズムを「サーカディアンリズム」と言います。
ところが、夜になっても長時間パソコンやスマホなどの画面を見続けて目からブルーライトが入る事によりメラトニンの分泌が抑制されてしまい、リズムが崩れて睡眠を邪魔してしまい、寝付けなくなったり、眠れても眠りが浅くなったりといった事が起こってしまいます。
サーカディアンリズムの乱れは睡眠障害だけでなく、肥満、ガン、うつ病などのリスクを高める事がわかっています。
美容への悪影響
睡眠不足によるお肌への悪影響
睡眠不足は美容の大敵です。
睡眠不足は体内のホルモンバランスが崩れ、お肌のターンオーバーが乱れるとバリア機能が低下します。
バリア機能の低下はニキビが出来やすくなり、乾燥肌の原因にもなります。
ターンオーバーの乱れは肌理が粗いお肌になってしまいます。
お肌へ直接与える影響
紫外線からお肌を守らなければならないことは言うまでもありませんが、同じく気を付けなければならないのはブルーライトです。
紫外線には真皮層にまで届いてコラーゲンなどを破壊し、タルミの原因を作るUVA、日焼けの原因になるUVBが有ります。
ブルーライトはUVAに似た波長を持ち、お肌の深部にまで到達します。
真皮層にあるコラーゲン線維やエラスチンにダメージを与えてお肌のハリを低下させ、タルミ、シワの原因になります。
さらに、目の所でおお話したようにブルーライトは活性酸素を発生させます。
お肌で活性酸素が発生するとメラニン色素が増加してしまい色素沈着を起こします。
日焼けと同じような状態になり、残ればシミになります。
さらに色素沈着はくすみの原因にもなります。
つまり、ブルーライトは二種類の紫外線の悪影響をどちらも兼ね備えた、お肌にとっては非常に良くない光線であると言えます。
ブルーライト対策
・メガネ
長時間スマホやパソコンを使用する時にはブルーライトをカットするメガネを使用して目を守りましょう。
画面の明るさを抑えるのも有効です。
・寝る前には使用を控える
寝る直前までスマホを操作していたり、パソコンに向かっていたりする事は控えましょう。
寝る2時間前以降は出来るだけ使用を控えましょう。
寝る3時間前以降に部屋の照明も少し暗くすると効果的です。
・化粧品
お肌への対策としては紫外線に対する日焼け止めだけでなくブルーライトをカットする作用のある化粧品が有ります。
まとめ
朝起きて日光を浴びる事は自律神経の調節にも有効です。
しかし、それ以外にはあまり積極的に浴びなくても自然と受けてしまいがち。
特に、日が落ちれば浴びる事はほとんどない紫外線に対してブルーライトを発する物は沢山あるので要注意です。
生活のリズムを整えるだけでなく、ブルーライトを浴び過ぎない環境作りも大切な美容対策の一つです。