こんにちは!

JFACe公認、美容鍼灸認定講師の井上堅介です。

 

最近でこそ、美容鍼灸も、度々テレビや雑誌に取り上げられ、随分と市民権を得た感じがありますが、

実は、ここに来るまでには、

我々日本美容鍼灸マッサージ協会の会長である上田隆勇先生の苦難の歴史がありました。

 

今回は、

美容鍼灸が現在にまで広まって来た歴史を少しご紹介したいと思います!

 

美容鍼灸の始まりは中国ではない!?

我々日本美容鍼灸マッサージ協会 ( JFACe ) の教科書である『鍼灸師・エステティシャンのための よくわかる美容鍼灸』著  上田隆勇(三和書籍)にも書いてありますが、

そもそも鍼灸の古典である『黄帝内経』には不老長寿を目指しての養生法として、健康的に若々しい肉体を保つことで長寿を得る様々な秘訣が書かれています。

そう言った意味で、<アンチエイジング>の古典書でもあるわけですが、

 

今現在の中国で使われている『現代中医美容』という言葉は、そもそも、ほんの20や30年前は、中国はそれほど経済的な余裕もなく、鍼灸と言えば、身体の治療を指すもので、<美容には全く関係ありません>でした

 

実際に、私が中国に留学していた1990~1993年には、中国医学の教科書に美容鍼灸の「美」の字もなく、美容鍼灸を行なっている先生の噂すら聞いたことがない状態でした。

 

それにもかかわらず、

あたかも昔からあったように、国家主導で<美容中医>を作ってしまうお国柄、文化柄によって、現代に突然誕生しました。

このことに関しては、賛否両論があると思いますので、あしからず。

 

現代美容鍼灸の始まりは欧米だった!

現在多くの場所で行われている<現代美容鍼灸>は、『アメリカ』や『ヨーロッパ』から始まりました

2002年頃に、アメリカのCNNやイギリスのBBCで、

『マドンナが鍼灸による若返り術を受けている!』

という報道がされて、

ヨーロッパやアメリカで鍼灸による美容が注目を受け、始まったそうです。

 

日本の美容鍼灸の始まりとは?

我が日本ではどうかというと、<美容鍼灸>という言葉はその当時はまだ無く、

2006年に、

『医道の日本』という鍼灸の業界雑誌で、「美容と鍼灸」というタイトルで紹介されたのが美容鍼灸の始まりと言われています。

その内容は、エステの延長線上に鍼刺激を加えたものや、東洋医学と美容を絡めて鍼灸施術をしている院などが紹介されたそうです。

 

西洋医学の限界を感じ鍼灸師となった、上田隆勇先生と美容鍼灸の出逢い

そのような状況の中、

看護師として、救命救急室などの高度な医療に携わりながらも、西洋医学の限界を感じる中で

西洋医学では出来ない、鍼灸治療による患者様へのケアに魅力を感じて鍼灸師となられた、会長の上田隆勇先生が、これも1つ役に立つかもしれないと思い、美容鍼灸を学ぼうと思いました。

しかし、美容鍼灸を学ぼうと思っても、当時はgoogleで検索しても、ヤフーで検索しても、『美容鍼灸』の講座なんて全くヒットしないという状況だったそうです。

 

私だったら諦めていただろうと思う、その状況の中で、上田先生は、

英語で

『facial acupuncture』

『Beauty Acupuncture』

などの単語を入力して検索してみたり、アメリカのアマゾンで文献がないかを検索したりしてみたそうです。

 

その結果、

当時のAMAZON.COMで、イギリス人『Paul Adkins』が書いた<美容鍼灸の本>が見つかりました。

この著者は、

後の2010年に上田先生がヨーロッパの美容鍼灸を学びに行った際に交流した先生です。

 

結局、

<アメリカ美容鍼灸協会>という団体に行き当たり、そこでセミナーを紹介してもらって、やっとのことで、たどり着いた美容鍼灸の先生が、

『マリーエリザベス・ウェイクフィールド』

先生だったそうです。

 

そして2007年にアメリカに留学して、マリーエリザベス・ウェイクフィールド先生に師事しました。

 

看護師時代に感じた西洋医学の限界への想いと美容鍼灸がリンク!

上田先生がアメリカで美容鍼灸を学んでいると、マリーエリザベス先生の教え子の美容鍼灸師が、

 

「病院に入院されている患者様で体調が悪く、顔色も悪くなってしまったので、友だちやパートナーと会いたくない・・・と思っている患者様に、鍼灸で本治をして体調を整え、さらに顔にほんの少しの鍼をして、顔色も元気にする施術をしている」

 

「その鍼灸師が、がん患者さんの<最期まで美しくありたい>という思いをサポートして、生きる喜びを支えている」

 

という話を聞き、

美容鍼灸というのは「単なる顔への美容じゃなくて」 美容以上のものだ!

という真実を知ったと同時に、

 

自分が看護師として

『患者様に何かすこしでも助けになることをしてあげたい!』

という思いで鍼灸師となったという想いと、美容鍼灸がリンクした瞬間でした。

 

そこで、鍼灸治療の良さを伝え多くの人達に広げていくために、

「キレイになろう!」

をキッカケに鍼灸院に来院していただき、鍼灸の素晴らしさを体感してもらって、予防医学につなげていくことで、医療としての鍼灸をもっと多くの人達に広げて行きたい!

 

との想いを胸に日本に帰国したそうです。

しかし、

上田先生が日本に帰ってみると、予想もしないような困難が待ち受けていました・・・

 

・・・次回につづきます・・・