衣笠仲通鍼灸接骨院、院長の加藤宏です。
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ストレスとは?
ストレスとは、外部から刺激を受ける事で現れるゆがみや変調の事です。
身体は状態を一定に保つ働きが有りますが、それが乱れている状態です。
よく、「〇〇がストレス…」などのように、ストレスの原因になる物をストレスと呼んでいる事が有りますが、厳密にはゆがみや変調を起こす刺激の事はストレッサーと呼びます。
現在ではストレッサーも含めてストレスという言葉が使われている事が多いです。
ストレッサーには
物理的ストレッサー…温度や湿度などの天候等
生物的ストレッサー…細菌やウィルスなどの侵入等
化学的ストレッサー…化学物質による刺激等
社会的ストレッサー…社会的な役割、立場、人間関係等
心理的ストレッサー不安や怒り等
などが有ります。
ストレスとは悪い物なのか?
様々な病気やトラブルの原因として名前が出るストレスですが、必ずしも悪い物ではありません。
楽しいイベントの前の日に、次の日が楽しみでドキドキしたりするのは体にとって心地よく、良いストレスです。
適度に緊張したりするのは体に良い物、というより必要な物です。
何の刺激も無い状態が続けば身体は弱くなってしまいます。
ただ、ストレス社会と言われる現代では興奮や緊張するストレス源が多すぎる為、過剰なストレスの刺激が長期に渡って続く事によって身体への負担が大きくなり抵抗力が下がってしまい、様々なトラブルの原因になります。
ストレスを感じるとどうなる?
動物にとってのストレスとは、敵に襲われる事です。
では、襲われた時にどうなるかを見てみましょう。
自律神経は交感神経と副交感神経の二つが有りますが、この場合では交感神経が活発になって興奮状態になります。
敵はどのくらい強いのか、を判断して闘うのか逃げるのかを決めなければなりません。
その為に脳は興奮するので眠気は無くなります。
闘うにしても逃げるにしても、身体を活発に動かさなければならないので筋肉の為に集中します。
肝臓はグリコーゲン(蓄えられた糖質)を分解して血糖値を上げ、エネルギーを供給します。
酸素を沢山取り込むために呼吸は速く激しくなり、気管支は拡張します。
心臓は筋肉や脳に酸素とエネルギーを送る為に激しく動きます。
必要なところに血液を集中して送る為に、末梢の血管は収縮して血流が悪くなります。
この状況では消化器の働きは必要ありませんので、唾液や消化液の分泌は抑えられ、消化器も動かなくなります。
そして、闘いを終えた、または安全なところに逃げ帰った時には今度は副交感神経が活発になり、身体はリラックスして消化器の働きが活発になり、緊急時に備えて栄養を取り込みます。
さらに疲れた体を休める為に脳もリラックスして眠たくなるのです。
このように、交感神経と副交感神経が状況に応じて切り替わる事で身体は適応しています。
これは動物が生きていくために身に付けた優れたシステムです。
しかしながら、この緊急時への反応は長時間持ちません。
ただ、実際には闘うにしても逃げるにしても、それほど長時間続くという事はありません。
闘うか、逃げるか、〇〇か…
さて、皆さんの悩みやストレスに感じている物は何でしょうか?
年齢別に見ていくと20代前半くらいまでは学業や受験などの事が多く、それ以降は仕事に関する事、60代以降になると自分の健康状態の事が上位に来るようです。
例えば、仕事の事全てにおいて、闘うか逃げるかだけで片付くでしょうか?
上司に真っ向から立ち向かって闘うという人、どうしても納得がいかずに新しい職場を探す人(逃げると言ってしまうと失礼ですが…)という方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの方はどちらでもなく我慢をしているのではないでしょうか?
仕事に限らず、職場での人間関係、また友人・家族との人間関係等々、人間にとってすべてが闘うか逃げるかでは片付かない物があります。
我慢というのは何らかの原因で身体に負担を掛け、ゆがみが生じた状態、まさにストレスです。
この状態が長く続いていると身体には不調が起こります。
先ほどの自律神経の反応で考えてみましょう。
緊張状態が続いて脳の興奮が続いていると眠れなくなり、不眠症に悩まされます。
心臓や肝臓の反応で血圧や血糖値も高い状態が続きます。
消化器の反応が悪いので食欲不振や便秘になります。
便秘が続くと身体は無理にでも出そうとして逆に下痢を起こす事もあります。
末梢血管が収縮しているので血流が悪く、冷えにもつながります。
気になる美容面では…?
顔は心と体を映し出す鏡、身体の状態がこんなではお顔はどうなるでしょうか?
睡眠不足でお肌が荒れたり、便秘をするとニキビが出来たり、といった事を経験したことが有る方は多いのではないでしょうか?
睡眠不足ではお肌のターンオーバーが乱れ、バリア機能が低下する事で肌荒れの原因になります。
便秘では老廃物が体に滞ってしまい、肌から無理に出そうとしてやはり肌荒れの原因になったり、ニキビが出来たりします。
冷えの状態ではお肌に必要な栄養素や酸素がきちんと行き渡らず、これも肌トラブルの原因になります。
血流が悪いと血色の悪いお肌になり、くすんで見えてしまいます。
美容鍼灸で身体にも鍼をする理由
以前もお話したように美容鍼灸は全身治療です。
お顔のトラブルの原因は、このように身体にもあります。
お顔に鍼をすることで血流を改善したり、コラーゲン分泌を促進したりといった反応が起こります。
しかし、根本の原因はやはり体にあります。
鍼灸で自律神経のバランスを整えておくことでよりお顔の効果を上げる事が出来るのです。
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