人体で最大の臓器とは?
人間の体は「細胞」から出来ています。
細胞が集まって「組織」を作り、組織が集まって「器官(臓器)」となります。
そして、臓器が集まり、人、体を作っています。
さて、人間の身体には色々な臓器がありますが、
その中で一番大きな「臓器」は何かご存知ですか?
日頃当たり前のように目にしているので逆に目立たないかもしれませんが、
それは「皮膚」なんです。
皮膚の持つ役割
皮膚は体重のおよそ16パーセントを占めています。
皮膚は身体の外側を覆っており、
外と内を分ける境界として存在します。
外部からの刺激や細菌・ウィルスの感染から身を守ったり、
収縮して熱を保持したり弛緩して熱を放出したりすることで体温を調節したり
温覚、痛覚、触覚などの「感覚器」として働いたり
また、皮下組織では余った栄養を皮下脂肪として蓄えたり
等々、様々な役割があります。
皮膚の構造
皮膚は外側から
①表皮
②真皮
③皮下組織
の三層に分かれた構造になっています。
さらに一番外側にある表皮は
・角質層
・顆粒層
・有棘層
・基底層
の四層に分かれます。
「ターンオーバー」とは?
お肌を気にする方なら一度は聞いたことがあるかと思われる「ターンオーバー」。
実際、どのような事を言っているのかご存知でしょうか。
表皮では、最も内側の基底層で細胞分裂を繰り返し、細胞が成長しながら表面へと向かいます。
そして、最後は角質を作り垢となって剥がれ落ちます。
この表皮の入れ替わりの事を「ターンオーバー」と呼びます。
ターンオーバーは健康な20代の女性ではおよそ「28日」くらいと言われています。
しかしながら
加齢による新陳代謝の低下
乾燥や紫外線等の外からの刺激、
ストレス過多や睡眠不足などの生活習慣などにより
ターンオーバーが乱れて、表皮の入れ替わりが遅くなってしまいます。
ターンオーバーが乱れると…
ターンオーバーが遅いと、古い角質がいつまでも肌に残り
表面が固くなりガサガサした肌になったり、
肌の弾力性が低下してハリが無くなったり、
透明感のないくすんだ肌になったり、
乾燥しやすくなって小じわの原因になります
このように、ターンオーバーの乱れは遅れてしまうので促進した方が良い、という面が注目されがちですが
では、ターンオーバーは早ければ早いほど良いのでしょうか?
垢すりや角質のケアを過剰にやりすぎたり、洗顔のし過ぎや誤った洗顔をしているとターンオーバーが早まります。
ターンオーバーが早まり過ぎると、基底層から分裂して出来た細胞が成熟しないまま表面まで出てきてしまい、
未熟な細胞ばかりだと、肌理(キメ)が粗くなったり、
皮膚のバリア機能が低下して乾燥肌を作りやすくなったり、
といった肌トラブルにつながります。
ですので、むやみやたらにターンオーバーを早めればよいという訳ではありません。
ターンオーバーを整える為に…
ターンオーバーを整えて、皮膚の良い状態を保つためには、
・お肌を作るために栄養素のバランスの取れた食事
・十分な睡眠
・ストレス解消
・正しいお肌ケア
等が大切です。
特に、お肌のケアは足りなくてもやり過ぎてもNG。
しっかり洗顔して汚れやメイクを落とす事は大切ですが、
何度も洗顔すればよいという訳ではありません。
また、洗顔の仕方もゴシゴシとこする様に洗うとお肌に負担をかけてしまいます。
洗顔料を十分に泡立てて、こすらずにお顔にやさしく広げます。
あとはぬるま湯でやさしく洗い流しましょう。
ここで、熱いお湯を使ってしまうと皮脂が流れ出しやすくなる事で乾燥肌を作ります。
また、シャワーのお湯を直接顔にかけると水圧で皮脂が流れてしまいます。
皮膚の表面温度は30℃位なので、同じくらいのぬるま湯が望ましいです。
そして、シャワーからかけるのではなく手ですくって顔にかけて洗い流しましょう。
真皮層はターンオーバーしないの?
では、表皮の下の真皮層ではどうなっているのでしょうか?
真皮層はコラーゲン繊維が網目状の構造を作っており、
網目がびっしりと細かく詰まっている→肌理が細かい
コラーゲン繊維が壊れて網目が乱れてスカスカしている→肌理が粗い
と表現されます。
真皮層も生まれ変わりますが、「ターンオーバー」とは呼びません。
真皮は表皮よりもずっと時間がかかり、4~6年くらいかかります。
お肌のハリや肌理の細かさは真皮のコラーゲン繊維が重要になります。
ハリが無くなってたるみ・シワが出来たり、肌理が粗くなって毛穴が目立ったり黒ずんだり等のお肌トラブルは
ターンオーバーを整えるだけでは解決しません。
紫外線対策などのお肌ケアだけでなく、美容鍼の刺激によってもコラーゲン分泌を促進することが出来、お肌の状態を改善する事が出来ます。